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ラ・ヴォーチェ・オルフィカ 第29回公演

モンセラートの朱(あか)い本
Llibre Vermell de Montserrat

曲の解説:モンセラートの朱い本について

9世紀、スペインのバルセロナ近郊に設立された「モンセラート修道院」は、カタルーニャ地方の重要な宗教文化の中心となりました。

そこに創設された図書館に残されている中世の写本のうち最も重要なものが、本の装丁が朱色であったことから「モンセラートの朱い本」と呼ばれているこの曲集です。(曲集の実物写真へ

モンセラートの朱い本には、13世紀から14世紀にかけてつくられたスペインの宗教的な10曲の作品が含まれていますが、音楽的にも文学的にも多様で、複数の作曲家によって書かれたと思われます。

この歌は典礼用のものではなく、モンセラートにやってきた巡礼者たちがここに祀られている有名な「黒いマリア像」を讃えて、教会の広場で歌ったり踊ったりするためのものでした。
そのため、この曲集は俗謡に深いつながりを持ち、土臭い素朴さをも漂わせるものとなっています。

また、類いまれな美しい旋律により、この曲集は世界中でたくさんの古楽ファンに愛されています。

今回は、皆様方からの数々のご要望にお応えし、再演させて頂くこととなりました。この曲集を新たなアレンジでお届けしますので、旋律の美しさとリズムの楽しさをご堪能下さい。

併せて、NHK−BSプレミアムで収録予定ですので、一部座席が機材等で使用されますので、ご了承下さい。


【豆知識】
 そもそも、モンセラートとは、「のこぎりのような(セラート)」「山(モン)」という意味で、参考リンク先の写真で見るように大変険しい場所に建つ、多くの信者から強い信仰を集めていた寺院です。 

 
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